貧しかったころ(私たちの父や祖父の時代)の日本には、“物を大事にする”という精神があたりまえのようにありました。
今のように“ものすごく安いもの”もなかったと思いますが、使い捨ての文化はありませんでした。みんなが“物を大事に”していた世の中だったと思います。私は、高価なかばんや家具を買うことに反対ではありません。むしろ買える人はどんどん買ってほしいです(経済をまわすため)。
しかし、そうして買った物をぜひ、大事にしてもらい、できれば自分の子供や孫にあげて使ってもらいたいのです。ものづくりをする国だからこそ物を大事にしていきたい。
「八百万の神々」という言葉が日本にはあります。これは、森羅万象全てのモノに神が宿る、という世界に誇る日本の精神文化です。私も子供のころ鞄をなげすてて遊びに行こうとすると、祖母に、「鞄にも神様がおるんやで。大事にせんかい」とおこられたものです。
昨今、S D Gsという言葉が世界の共通概念になりつつあります。当社も「持続可能な開発目標」として17の目標を叶えていかねばと考えております。まずは、子や孫の代でも愛される「長持ち」する建物やインフラ建造物をしっかり造ることを念頭において行動していく所存です。
コロナ禍を経て日本は大きなターニングポイントを迎えているのだと思います。本当の意味で持続可能な国家になれるか、私たち日本人一人一人の考え方にかかっているのだと思います。「大量生産大量消費」から「ものを大事にする生活」へパラダイムシフトしていかねばならないのではないでしょうか。
私たち株式会社石川組はこうした思いを胸に、地域のインフラ整備や家造りを続けていこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社石川組 代表
石川義和